亜鉛を摂取したからといって薄毛(AGA)の悩みは解消されません!
「亜鉛は薄毛の改善に効果的」という文言で、亜鉛入りのサプリメントや亜鉛をふんだんに使ったレシピが紹介されていることがあります。
今回は、「本当に亜鉛は髪にいいものなの?」と疑問に思う方のために、亜鉛の作用や抜け毛との関係をまとめてみました。
亜鉛とはケラチンの合成をサポートする栄養素
亜鉛とは、全身の細胞内にあるミネラルの一種です。
タンパク質やDNAを含む、すべての細胞内にある「遺伝物質」を合成する役割を持っています。
つまり、亜鉛は体の成長や発達に欠かせない栄養素なのです。
さらに、亜鉛には髪の主成分であるケラチンの合成をサポートする働きがあります。
ケラチンとは、複数のアミノ酸から構成されたタンパク質の総称です。
主に皮膚や爪、髪などの生成を担っています。
亜鉛が不足すると、髪の毛に栄養が行き届かなくなる可能性があるので、日常的に摂取しましょう。
亜鉛の体への作用・効果
ケラチンの合成のほかにも、亜鉛には次のようなさまざまな作用があります。
☑味覚を正常に機能させる
☑抗酸化作用
☑免疫力の向上
☑生殖機能を健康に維持する
☑タンパク質の代謝アップ
亜鉛は新陳代謝の向上や皮膚や粘膜を強くする役割に加えて、体内に侵入した細菌やウイルスをブロックする役割もあります。
とくに幼少期~思春期など、体の成長が著しい時期に、きちんと摂取しておくべき栄養素です。
亜鉛が多く含まれている食材
亜鉛が多く含まれている食材をご紹介します。
- 牡蠣
- 赤身肉
- 鶏肉
- カニ、ロブスター
- 煮干し
- シリアル類
- 豆類
- アーモンド
- ごま
- 全粒穀類
- チーズ
牡蠣は亜鉛を多く含む魚介類として有名です。牡蠣フライや牡蠣グラタン、オイスターソテーにして食べると美味しさと栄養の両方が取り込めます。
カニはトマトソースと合わせてパスタにしてみてもよいでしょう。その際、パスタは亜鉛が豊富に含まれている胚芽入りパスタを選ぶのがおすすめです。パスタにチーズをかけて、さらに亜鉛をプラスしてみましょう。
そのほか、亜鉛は抹茶やココア、水煮缶などにも含まれています。コンビニでも手に入る食材が多いので、手軽に摂取できるでしょう。
亜鉛が不足したときに起こりやすい体の不調
体の健康や、髪の生成に欠かせない亜鉛ですが、摂取を怠った場合はさまざまな問題が体に現れます。
ここでは、亜鉛不足で起こる体の異常を3つチェックしていきましょう。
・貧血
亜鉛が不足すると、赤血球が壊れやすくなってしまい、貧血を起こしやすくなります。貧血に付随して、めまい、立ちくらみなどの症状が現れることもあります。急なめまいや立ちくらみは、思わぬ事故につながる可能性もあるので大変危険です。
さらに、貧血のために頭皮に血液がうまく回らなくなり、頭皮に栄養が行き渡らなくなるケースもあります。頭皮の栄養不足によって、抜け毛が増えるリスクも高まるので、抜け毛予防として日常的に亜鉛の摂取を心がけましょう。
・味覚障害
舌には食べ物の味を感じ取る「味蕾(みらい)」という器官があります。亜鉛は味蕾の細胞を作る役割も担っているので、亜鉛が不足すると、味覚障害が起きやすくなるのです。
味覚障害になると、食欲が減退するケースもあります。食欲が減退すると体の栄養が足りなくなり、ますます不健康になるという悪循環が生まれてしまいます。
・骨粗しょう症
亜鉛は歯や骨、臓器や筋肉の発達や形成を担っている栄養素です。つまり、亜鉛が不足すると骨の形成が不十分になり、骨粗しょう症を起こしやすくなってしまうのです。
亜鉛は薄毛に効果がある?抜け毛との関係
亜鉛は髪の生成に役立つ栄養素と解説しました。
ここでは「薄毛に直接的な効果はあるの?」「亜鉛を摂取するだけでAGAが改善されるの?」と疑問を抱く方のために、亜鉛と薄毛の関係を解説します。
ジヒドロテストステロン(DHT)の抑制には不十分
結論から言うと、亜鉛を摂取したからと言って、薄毛(AGA)の悩みを劇的に改善できるわけではありません。
亜鉛は確かに、髪の主成分であるケラチンの生成を促す作用があります。
しかし、薄毛の主な要因である「ジヒドロテストステロン(DHT)」を抑制するという明確な情報はまだありません。
とある研究では、亜鉛がジヒドロテストステロン(DHT)のもととなる「5αリダクターゼ」という酵素を抑制するという結果が発表されました。
しかし、実験が人体内で行われてしなかったため、抑制効果の裏付けとしては不十分です。
そのほか、人体に加えるには濃度が高すぎる亜鉛を使った実験もあり、信憑性のある情報はまだありません。
亜鉛は適量を摂取するのがおすすめ
薄毛に直接的な働きかけはないものの、亜鉛は髪を生成したり、体の健康を維持したりする上で、必要不可欠な栄養素であることには変わりありません。
毎日摂取して、健康な体と髪を作っていきましょう。
ただ、亜鉛の摂取量の目安は、年齢や性別によって異なるので、自分の年齢に合った摂取量を心がけましょう。
年齢・性別による亜鉛摂取量の適量は次のとおりです。
生後6カ月…2 mg
14~18歳(男子)…11 mg
14~18歳(女子)…9 mg
成人(男性)…11 mg
成人(女性)…8 mg
妊婦…11 mg
成人男性は11mgが目安です。
摂取量が多すぎても少なすぎても体に悪影響が現れるので、適量を目指しましょう。
亜鉛を摂りすぎると低血圧・下痢になる可能性も
亜鉛を摂取しすぎると、低血圧や下痢になる可能性もあります。そのほか、亜鉛の過剰摂取によって現れる体の異常をまとめてみました。
☑嘔吐
☑吐き気
☑脱水症状
☑発熱
☑倦怠感
☑HDLコレステロール(善玉コレステロール)の減少
成人の場合、亜鉛の安全な上限値は40mgです。
これを超えると、上記のような異常が現れるリスクが高くなるので、必ず適量を心がけましょう。
亜鉛の摂取方法2選!
亜鉛は体で生成できないので、サプリメントや食べ物で摂取しなければなりません。それぞれのメリットや摂取する際のポイントを解説します。
・亜鉛を多く含んだ食材を摂取
亜鉛の基本的な摂取方法は、亜鉛を多く含んだ食材を食べることです。
先ほどご紹介した魚介類や肉類、乳製品などを日常的に摂取しましょう。また、亜鉛の吸収を促す食材も一緒に摂取するのもおすすめです。
亜鉛は体内に吸収されにくい栄養素で、吸収率はわずか30%ほどとされています。
そのため食事の際は、亜鉛の吸収率を高めてくれる動物性たんぱく質・ビタミンC・クエン酸・リンゴ酸・乳糖なども摂取しましょう。
・亜鉛入りのサプリメントで摂取
「亜鉛を含んだ食材を食べたいけれど、忙しくてできない」「亜鉛を含んだ食材が苦手」という方は、亜鉛入りのサプリメントがおすすめです。
サプリメントなら摂取しきれなかった亜鉛を補えます。
錠剤を飲むだけで手軽に摂取できるので、忙しいときにも役立ってくれるでしょう。
【まとめ】
亜鉛は薄毛を直接抑制しないけど抜け毛防止には最適
亜鉛は歯や骨、臓器や筋肉の発達や形成を担っている栄養素です。
さらに、髪の主成分であるケラチンの生成をサポートする役割もあるので、髪や頭皮の抜け毛などの対策としては最適です。
しかし、薄毛の原因であるジヒドロテストステロン(DHT)を抑制したり、直接的に薄毛を改善したりする効果はまだ立証されていません。
とはいえ、髪や体の健康に欠かせない栄養素なので、食材やサプリメントを使って、適量を摂取してききましょう
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