【AGA治療のメリット デメリット】を植毛美容師が解説!
今回は、こんなに人に向けた記事です。
・AGA治療ってどんな治療なの?
・効果はあるの?
そして、先に結論を述べると、
・抜け毛の原因である男性型脱毛症を抑制する内服薬です。
・しっかりとエビデンスが出ているため薄毛治療の効果大であり、医療機関で処方される医薬品です。
この記事では、薄毛治療の選択肢【AGA】について解説し、メリットデメリットについて書いていきます。
・AGA(男性型脱毛症)について
現在、薄毛の原因を解決したいという方におススメな治療法はAGA内服薬です。
現在、日本人で薄毛に悩んでいる男性の原因の8~9割がAGAだと言われており、このAGAに発症してしまうと、髪を増やす対策を行っても仕方ありません。
何故なら、増えた髪がすぐに抜けてしまうからです。AGA治療とは、AGAの原因を根本から解決する治療法です。
髪を増やすことよりも、髪が抜ける要因を解決していくのが特徴です。
■AGAとは何か
AGAとは男性型脱毛症の略称。
日本では男性型脱毛症と訳されていますが、正式名称はAndrogenetic Alopecia『男性ホルモンによる脱毛症』と訳すのが正解でしょう。
つまり、男性だけでなく女性でも十分に発症する可能性がある脱毛症ということです。
AGA治療を解説するためには、AGAがどのような脱毛症なのかを知る必要があります。AGAの概要について解説します。
■ヘアサイクルとは
正常なヘアサイクル
毛周期の乱れたヘアサイクル
AGAは悪玉男性ホルモンがヘアサイクルを乱すことで起こる脱毛症です。
ヘアサイクルとは、髪の一生を表すサイクルを言います。髪は、誕生してから成長期、退行期、休止期を経由し、新しい髪の毛に押し出されるようにして脱毛していきます。
しかし、悪玉男性ホルモンが成長期にある髪の毛乳頭にある男性ホルモンレセプターに結合すると、ヘアサイクルは強制的に退行期や休止期へ移行してしまいます。
そして、新たな髪が誕生する前に抜けてしまうのです。これがAGAのメカニズムであり、これを止めるための治療をAGA治療と呼んでいます。
■AGAになる人とならない人の差とは?
Q&A
よくある質問その①
・男性ホルモンが多いと薄毛になりやすいって本当?
よく、男性ホルモンが多いと薄毛になりやすいと言われていますが、それは誤解です。
一般的な男性ホルモンであるテストステロンには、脱毛作用はありません。
それどころか、髪を太く成長させる役割がある、善玉の男性ホルモンなのです。
しかし、男性ホルモンが薄毛と全く関係ないというわけではありません。悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(以下DHT)には、脱毛を促進する作用があるのです。
ではDHTはどのようにして生まれるのでしょうか。
実は、DHTはテストステロンが5αリダクターゼという酵素によって変換されることで生成されます。
つまり、AGAを引き起こす諸悪の根源は、5αリダクターゼと言っても過言ではないでしょう。
よくある質問その②
薄毛になる人とならない人の差は何?
抜け毛の原因である、悪玉男性ホルモン。
5αリダクターゼという酵素によって変換されてしまうのは、
生まれもった遺伝とホルモンの影響が一番の理由です。
・AGA治療について
■AGA治療とは
DHTは善玉男性ホルモンであるテストステロンが変化したモノ。
しかし、だからと言ってテストステロンの数を減らすようなことをしてはいけません。
テストステロンが減ると、生体機能を維持するために、残ったテストステロンは強力な男性ホルモン作用を持つDHTへ変換されてしまうのです。
では、AGAはどのようにして治療すればいいのでしょうか。
ここでは、AGA治療とはどのような治療なのかを解説します。
■5αリダクターゼを止める
DHTの原料となるテストステロンを減少させると、かえってDHTが増加し、AGAが進行してしまいます。
では、テストステロンをDHTに変換させる酵素を抑制する。
そうして生まれたのがフィナステリドです。
プロペシア ジェネリック品
もともと前立腺肥大の治療薬として生まれたフィナステリドですが、副作用として、髪の増加が報告されていました。
そこに目を付けた医療業界は、副作用を効率よく発生させるための医薬品を開発。
それが、飲む育毛剤プロペシアでした。
現在では、さらに効果が高いデュタステリドという有効成分も厚生労働省から認可されています。
いずれも5αリダクターゼを抑制する効果があるため、現在のAGA治療の核をなす医薬品です。
ただし、どちらも女性、特に妊娠中の女性が使用すると大きな副作用を生じてしまうため注意が必要です。
女性のAGAを治療するためには、別の手段を講じる必要があるでしょう。
■フィナステリドとは
5αリダクターゼ対策として最初に開発された医薬品がプロペシアです。
このプロペシアに含まれる有効成分フィナステリドこそ、5αリダクターゼを抑制するのです。
フィナステリドとはアメリカのメルク社が開発した薄毛治療薬です。
元々前立腺治療薬として活躍してきたフィナステリドですが、副作用として髪が生えてくることに着目し、薄毛治療薬として開発されました。
しかし、喜んでばかりもいられません。
実はフィナステリドはⅡ型5αリダクターゼにしか作用しないため、前頭部や頭頂部の方しか救うことができないのです。
すべての薄毛を救うための医薬品はないのでしょうか。
■デュタステリドとは
そんな夢のような医薬品もまた、すでに誕生しています。
その名もデュタステリド。
医薬品ザガーロに含まれる有効成分です。
このデュタステリド、なんとⅠ型とⅡ型、両方の5αリダクターゼを抑制する作用があるのです!
つまり、これさえ服用すればAGAの症状を止めることができるということ!
まさに薄毛の救世主です!
Ⅰ型Ⅱ型のどちらが原因かハッキリしない場合は、デュタステリドを使用すれば万事OK!
フィナステリドよりも費用はかかってしまうため、1度フィナステリドを試してみて、効果がない場合、こちらに切り替えるというやり方も有効でしょう。
・5αリダクターゼの2つの種類!Ⅰ型とⅡ型の違い
■5αリダクターゼの2つの種類!Ⅰ型とⅡ型の違いとは
5αリダクターゼの活動を抑制する前に、この酵素の2つの種類について知る必要があります。
実は、5αリダクターゼにはⅠ型、Ⅱ型の2種類があり、対策を間違うと全く効果が現れない場合があるのです。
日本人男性のAGAの原因としてメジャーなのはⅡ型5αリダクターゼです。
■Ⅱ型5αリダクターゼとは
前立腺付近と前頭部~頭頂部の毛乳頭に存在し、テストステロンを悪玉化します。
日本人男性に頭頂部や前頭部の薄毛が、このⅡ型5αリダクターゼの仕業といっても過言ではないでしょう。
前立腺肥大症の原因も、このⅡ型5αリダクターゼだといわれています。
■Ⅰ型5αリダクターゼとは
Ⅰ型5αリダクターゼは全身の皮脂腺に存在します。
頭皮が皮脂でベタベタテカテカするという方は、このⅠ型の仕業の可能性があります。
皮脂が原因で髪が抜けていると勘違いしてしまう可能性があるので注意が必要です。
後頭部や側頭部にも存在しているため、Ⅰ型によるAGAは頭皮の生え際が後退するのではなく、全体的に薄くなっていくのが特徴です。
同じ5αリダクターゼでの、存在する場所で薄くなる所が大きく変わってしまいます。
そして、その対策もまた、別の対策を取る必要があるのです。
・ミノキシジルの内服薬について
AGAの抑制がフィナステリド、ザガーロなら、発毛を促すのはミノキシジルタブレットです。
外用薬では、リアップ5やメディカルミノキ5などが存在します。
現在のAGAクリニックの処方では、フィナステリドとミノキシジルタブレットの併用が主流です。
しかし、ミノキシジルの外用は医学的に証明されていますが、内服に関しては国内の製造販売を認められておりません。
ミノキシジルタブレットは、発毛効果を目的に販売されたものではなく血圧を下げる薬として開発されたものであり、副作用で多毛症になる人が多かったため発毛薬として有効だと判明し普及していきました。
ミノキシジルタブレットを服用した場合、血圧低下、むくみ、心拍数の増加、初期脱毛などの副作用の症状がでる場合があるといわれており、私も植毛後半年間ミノタブを5mgを服用していましたが顔のむくみがありました。
■なぜ国内で製造販売できないミノキシジルタブレットをAGAクリニックは処方できるのか?
理由としては、医師の判断で国内未承認薬も医師の裁量で使用することが可能であり、AGAクリニックでは、海外のミノキシジルタブレットを輸入し、医師の判断のもと処方しているからです。
AGAクリニックで処方してもらっている方ならわかると思いますが、処方される前に必ず説明があり同意を求められます。
ミノキシジルタブレット イコール生やす薬と思われている方が非常に多いため、髪の毛を生やしたい一心で濃度の強いミノキジルタブレットを飲んでいる方にたまに出会いますが、薬ということを忘れないで服用していただきたいです。
ミノキジルタブレット ジェネリック品
■AGAのメリット
・男性型脱毛症の原因である、悪玉男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の抑制ができるため、抜け毛を予防できる。
・正常なヘアサイクルに戻すことで、強くて太い毛髪になる。
■AGAのデメリット
・服用を止めると、AGAの進行が始まる
・医薬品のため副作用がある場合がある
・保険適用外
■プロペシア、ザガーロの副作用
性欲減退や肝機能障害、うつ病など
■ミノキシジルタブレットの副作用
血圧低下、むくみ、心拍数の増加、初期脱毛など
・まとめ
AGAは、薄毛の原因であるジヒドロテストステロンを抑制してくれる悩みを抱えた方々にとって救世主のようなものです。
しかし、やはりメリットデメリットは存在します。
最近では手軽に個人輸入で安価で購入できるためAGAクリニックに行かず(料金が高いため)始める方が多いですが、始める際は専門のドクターにしっかり話を聞きに行って自分の薄毛症状をしっかり見極めてから始めることをお勧めします。
(注意)
フィナステリドの内服は、男性型脱毛症にしか効果はありません。
薄毛の原因が男性型脱毛症でなければまったくの無意味です
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